一人ひとりの高齢者の能力に合わせて、自立した生活が営めるように支援を行う介護のことを自立支援介護という。つまり、ただ単に身の回りのお世話をする介護ではなく、高齢者が自分自身でできることは自分で行ってもらい、できないことに限り支援の手を差し伸べるという介護方法ということである。

自立支援介護サービスが充実している介護施設の特徴はいくつかある。1つ目は、レクリエーション大会などを開催している施設である。簡単なゲームなどで積極的に高齢者が参加できるイベントを行っている施設は、自立支援介護サービスが充実している施設と言える。なぜならば、レクリエーション大会を通して、高齢者の人生に生きがいや楽しみを見出してもらうことができるようになるからだ。

2つ目は、リハビリスタッフが充実している施設である。高齢者が自分の身体を動かして行動するためには、ある程度のリハビリが必要なこともある。そうした人たちに対応できる人員の確保を十分に行っている施設は、とても積極的に自立支援介護を行っている施設と言えるだろう。

そして3つ目は、高齢者の話にきちんと耳を傾けてくれるという点である。自立支援介護は、介護する側からの押しつけの介護になってはいけない。そのため、高齢者の話をしっかりと聞き、どのような生活を今後送っていきたいのかなど、意識のすり合わせを行うことが大切なのである。

自立支援介護が普及すれば、介護職側にとっても高齢者にとってもメリットが大きい。こうした支援の輪が広がっていくほど、将来の介護業界がますます発展するだろう。