自立支援介護は、要支援者が自分のことをできる限り自分でできるように支援することである。そういった目的の達成が、自立支援介護のやりがいにつながる。

高齢者が今までできなかったことが当たり前にできるようになっている姿を見るとき、介護をしてよかったと思うことも少なくない。また、高齢者から「ありがとう」という言葉を受けたときにも、自分の仕事が実ったことでやりがいを感じる場面の一つである。

自立支援介護では、高齢者ができることとできないことをできる限り明確に見極め、できないことはどうすればできるようになるかを考えて支援し、できることは自分でやってもらうという姿勢が大切である。そうすることによって、高齢者が今までできなかったことができるようになるのだ。

本当に必要な支援を見極め、ただのお手伝いとなってしまわないように心がけることが、結果的に介護の仕事のやりがいにつながる。また、与える側の立場だけでなく、受け取る側の立場の視点を取り入れることも大切である。

自分がありがとうと言われたときに嬉しくなってもっと頑張ろうと思えるように、高齢者が自分でできることに取り組んでいる時には積極的に思いを伝えることが大切だ。

自分が言われた時と同様に、高齢者も自分の行為を目に留めてもらったことでより積極的にできることに取り組みたくなるだろう。お互いを思いやる気持ちが好循環を生み出すため、お互い感謝の気持ちを持ちながら自立支援介護に臨むことが、結果的に大きなやりがいとなるはずだ。